SQL Server 2022 Express のインストール

このページでは「SQL Server 2022 Express」と「SQL Server Management Studio」のインストールを行います。
解説では、下記のように省略して記載している部分がありますので、ご了承ください。
SQL Server :SQL Server 2022 Express
SSMS:SQL Server Management Studio
また、一部に別記事の「Pleasanter(プリザンター)」の設定内容を記載している部分がありますので、適宜、読み飛ばしてください。
■ インストール手順
以下の1~4の順にインストールを行い、最後に SMMS から SQL Server への接続確認を行います。
基本的には初期設定のままですが、「Azure 拡張機能」は使用しない設定で行います。
※途中、ファイルのダウンロード等が発生するため、インターネットにつながる環境での作業となります。
- SQL Server 2022 Express のダウンロード
- SQL Server 2022 Express のインストール [エラー対応]
- SQL Server Configration Manager の設定
- SQL Server Management Studio(SSMS) のダウンロードとインストール
- SQL Server Management Studio(SSMS) で SQL Server へ接続
■ インストールするバージョン
今回は、Windows 11 Pro の PC に、以下のバージョンをインストールしました。
・SQL Server 2022 Express Edition
・SQL Server Management Studio 21
1. SQL Server 2022 Express のダウンロード
先にSQL Server のインストーラーをダウンロードしてから、インストールを行います。
■ SQL Server 2022 Express のダウンロード
SQL Server 2022 Express のインストーラーは、下記の2段階でダウンロードします。
① ダウンローダー「SQL2022-SSEI-Expr.exe」をダウンロード
② ①のダウンローダーでインストーラー「SQLEXPRADV_x64_JPN.exe」をダウンロード
① ダウンローダー「SQL2022-SSEI-Expr.exe」をダウンロード
以下のページにアクセスし「SQL Server 2022 Express」の「今すぐダウンロード」をクリックします。
・SQL Server ダウンロード – Microsoft
https://www.microsoft.com/ja-jp/sql-server/sql-server-downloads
さらにインストールの種類の「メディアのダウンロード」をクリックして、ダウンローダー「SQL2022-SSEI-Expr.exe」を任意の場所へダウンロードします。
② インストーラー「SQLEXPRADV_x64_JPN.exe」をダウンロード
①でダウンロードしたダウンローダー「SQL2022-SSEI-Expr.exe」を起動します。
ダウンロードするパッケージで「Express Advanced」を選択し、ダウンロード場所を指定して、「ダウンロード」をクリックします。
ダウンロードが完了するまで待ちます。
ダウンロード完了後、「フォルダを開く」をクリックし、インストーラー「SQLEXPRADV_x64_JPN.exe」がダウンロードされたことを確認します。
「閉じる」をクリックして、ダウンロード画面を閉じます。
以上で「SQL Server 2022 Express」のインストーラーのダウンロードは終了です。
引き続き、インストールを行います。
2. SQL Server 2022 Express のインストール
インストーラー「SQLEXPRADV_x64_JPN.exe」を実行し、インストールファイルの展開先を指定して、「OK」をクリックします。
展開先は、任意の場所で構いませんが、後で SQL Server の設定を変更する際に、インストールファイルが必要になることがあるため、ファイルを残して置ける場所が良いかと思います。
※インストールファイルの展開先で、SQL Server のインストール先ではありませんので注意してください。
■ 「SQL Server インストールセンター」でのインストール
ファイルが展開されると、「SQL Server インストールセンター」が起動しますので、「SQL Server の新規スタンドアロン インストールを実行するか、既存のインストールに機能を追加」をクリックして、インストールを開始します。
新たに「SQL Server 2022 セットアップ」画面が表示されますので、順次インストールの設定を行っていきます。
● ライセンス条項
「ライセンス条項」を確認し、問題なければ「ライセンス条項と次に同意します」をチェックして、「次へ」をクリックします。
● インストール ルール
自動でルールのチェックが行われますので完了後、「次へ」をクリックします。
● SQL Server 用 Azure 拡張機能
「SQL Server 用 Azure 拡張機能」のチェックを外し、「次へ」をクリックします。
※今回は、Azure 拡張機能を使用しないため、チェックを外しています。
● 機能の選択
赤枠部分のようにチェック状態を変更します。
※チェック状態は Pleasanter 用の設定になりますが、通常は、初期値のチェック状態のままで良いかと思います。
インスタンスのディレクトリ等は、必要があれば変更してください。
通常はこのまま「次へ」をクリックして、先の「インスタンスの構成」に進んでください。
※私の PC では、このディレクトリ設定だとエラーが発生したため、下記の[個別対応]を行いました。
詳細は、下記の[個別対応]に記載していますが、私の場合は「インスタンス ルート ディレクトリ」を SATA 接続の SSD(セクタサイズ 512B)の Kドライブへ変更して、インストールを行いました。
[個別対応]
ここからは、以下のエラーの調査結果になります。
「インスタンス ルート ディレクトリ」で指定したストレージのセクターサイズが 512B または 4KB でない場合、インストールエラーになる。
私の PC の場合、Cドライブのストレージが NVMe(M.2 SSD)のため、セクターサイズが 4KB を超えており、インストール中にエラーが発生しました。
[エラーログ]
タイトル: Microsoft SQL Server 2022 セットアップ
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次のエラーが発生しました:
データベース エンジンの復旧ハンドルの待機に失敗しました。考えられる原因については、SQL Server エラー ログを参照してください。
ヘルプを表示するには https://go.microsoft.com/fwlink?LinkID=2209051&ProdName=Microsoft%20SQL%20Server&EvtSrc=setup.rll&EvtID=50000&ProdVer=16.0.1000.6&EvtType=0xD15B4EB2%25400x4BDAF9BA%25401306%254026 をクリック
原因は、SQL Server がサポートしているストレージのセクターサイズが「512B または 4 KB」のため、それ以外の場合、エラーになってしまうようでした。
(調査の詳細は長くなってしまうため、下の[調査補足]のリンク先を参照ください)
セクターサイズは、管理者権限でコマンドプロンプトを起動し、以下のコマンドで確認できます。
fsutil fsinfo sectorinfo <ドライブ>:
私の場合は、先日、Cドライブの SSD を SATA 接続のものから、NVMe接続(M.2 SSD) へ変更したため、セクター サイズが 32768B になり、4 KB を超えているため、エラーになったようでした。
対応としては、以下の2パターンあるようでした。
①レジストリのセクターサイズを変更する。
②インストール先を、SQL Server がサポートしているストレージ(セクター サイズ 512B または 4 KB)に変更する。
今回は、レジストリを変更したくなかったため、②のストレージを変更することにしました。
幸い、Kドライブが SATA 接続の SSDでセクターサイズ 512B だったため、そちらに変更しました。
[調査補足]
上記のエラーログのリンクを開いても、関係ないページに飛ばされてしまったのですが、以下のページに原因(SQL Server がサポートしているセクターサイズ)が記載されていました。
■ Microsoft Learn – SQL Server
以下のページのに、原因と解決方法の記載がありました。
・4 KB を超えるシステム ディスク セクター サイズに関連するエラーのトラブルシューティング
ページ内の下記のセクション
・シナリオ 3: データベース エンジンの復旧ハンドルを待機できませんでした
・原因
・解決策
・SQL Server 2022: ハードウェアとソフトウェアの要件
ページ内の下記のセクション
・データ ファイルのストレージの種類 – ローカルディスク
— [個別対応]ここまで —
だいぶ、横道へそれてしましましたが、「機能の選択」からの続きになります。
● インスタンスの構成
「既定のインスタンス」を選択し、「次へ」をクリックします。
● サーバーの構成
内容を確認し、「次へ」をクリックします。
● データベースエンジンの構成
認証モードを「混合モード」に変更して、SQL Server の「システム管理者のパスワード」を入力します。
「次へ」をクリックすると、インストールが開始されます。
● インストールの進行状況
インストールが完了するまで待機します。
● インストール完了
インストールが正常終了したことを確認し、「閉じる」をクリックします。
以上で「SQL Server 2022 Express」のインストールは終了です。
3. SQL Server Configration Manager の設定
スタートメニューから「SQL Server Configration Manager」を起動して、ネットワーク経由でアクセスできるように設定を変更します。
ツリーから「SQL Server ネットワークの構成」→「MSSQLSERVER のプロトコル」を表示し、一覧の「TCP/IP」を右クリックし、ポップアップメニューで「有効にする」をクリックします。
ツリーの「SQL Server のサービス」を表示し、「SQL Server(MSSQLSERVER)」をを右クリックし、ポップアップメニューで「再起動」をクリックします。
SQL Server が再起動され、「TCP/IP」が有効化されるため、ネットワーク経由で接続できるようになります。
以上で「SQL Server Configration Manager」の設定は終了です。
4. SQL Server Management Studio(SSMS) のダウンロードとインストール
次に、SQL Server Management Studio(SSMS)のダウンロードを行います。
「SQL Server インストールセンター」の青枠の「SQL Server 管理ツールのインストール」をクリックするか、以下のURLをブラウザで表示します。
・SQL Server Management Studio をインストールする | Microsoft Learn
https://learn.microsoft.com/ja-jp/ssms/install/install
ページ内の「SSMS 21 のダウンロード」をクリックして、インストーラー「vs_SSMS.exe」を任意の場所へ保存します。
次に、インストーラー「vs_SSMS.exe」を実行し、インストーラーを起動します。
インストーラーが起動したことを確認し、「インストール」をクリックしてインストールを開始します。
インストールが完了するまで待機します。
インストールが正常終了したことを確認し「×」ボタンで閉じます。
「SQL Server インストールセンター」も「×」ボタンで閉じます。
以上で「SQL Server Management Studio」のインストールは終了です。
5. SQL Server Management Studio(SSMS) で SQL Server へ接続
最後に、SSMS から SQL Server への接続確認を行います。
スタートメニューから「SQL Server Management Studio 21」を起動します。
SSMS が起動すると、「接続」ダイアログが表示されますので、接続のサーバー名を確認し、ユーザー名に「sa」、システム管理者「sa」のパスワードを入力して、「接続」をクリックして、DB へ接続します。
正常に接続された場合、以下のように「オブジェクトエクスプローラー」に接続先の DB が表示されます。
通常は、ここで DB の設定変更やデータの処理を行うのですが、今回は接続確認のみとします。
DB 接続を切断する場合は、「オブジェクトエクスプローラー」の「コンセントの赤×」のアイコンをクリックすると切断できます。
DB 切断後、SSMS の「×」ボタンで閉じてください。
以上で「SQL Server へ接続確認」は終了です。
今回は、ここまでとしたいと思います。
— 終わり —
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[2025/06/22]新規投稿